平屋の良さ
本格的な夏になり毎日暑いですね。
最近、平屋を建てる人が多くなっています。
ものを多く持たないシンプルな暮らしが見直されるという事もありますが、
一般的に「平屋は贅沢、割高」と思っている人が多いと思います。
そこで今回は、平屋について考えてみました。
平屋のメリット
1.バリアフリー(お年寄りやこどもにやさしい)階段が不要
家庭内の不慮の事故死の原因は20%を階段からの転落死が占めているようです。
階段の上り下りが億劫だし危ない。バランス感覚が未発達なこども、筋力の衰えたお年寄りには階段のない平屋が安全で生活しやすいことでしょう。一般的な階段はワンフロワーあたり1.5帖以上の面積を必要とします。面積を狭くしようとすると、勾配の急な階段になってしまい危険です。階段下に収納スペースを設ける場合もありますが、活用が難しく上手に使っている人は、少ないようです。
2.家族のコミュニケーションがとりやすい
1階だけの生活空間のため家族と顔を合わせる機会も増えます。お互いの様子がよくわかるようになります。一般的な2階建ての場合玄関を入ってすぐ、こどもが個室に行ってしまい、様子が分からないことが多いと思われます。その点、平屋はすべての部屋がワンフロワーにあるので自然と顔を合わせ、会話も増えたり、様子もわかり、コミュニケーションが取りやすくなると思います。
3.掃除、洗濯など家事がしやすい効率の良い動線
平屋のフラット空間なら、階段の上り下りがなく家事全般を楽に行うことができます。例えば、洗濯物を持って階段を上り下りすることなく、面倒な階段の掃除もなくなります。
また、水まわりや部屋ごとの距離が近い間取りにすれば、生活動線がシンプルで、スムーズに家事を行うことができます
4.構造が安定
一般的に耐震性にすぐれているといわれます。それは、上層階がなく、構造が支える重さが単純に少ない為です。プランニングするにも柱や壁の少ない広々とした空間、開口部を作りやすくなります。
また、小屋裏の利用や勾配天井など2階建てに比べて設計において自由になります。
5.メンテナンス費用が抑えられる
家は建築した後も傷まないよう、屋根や外壁のメンテナンスも必要です。特に屋根や外壁は足場を組んで工事をするため費用も掛かります。平屋のほうが費用を抑えることができます。
トイレなど水回りの配管は、詰まりや老朽化により修繕が、必要な場合も1階だけで済みますのでメンテナンスも費用を安く抑えることができます。
平屋のデメリット
1.プライバシー 防犯面からも広い敷地が必要になる
同じ床面積でも建築基準法で建ぺい率が定められていますので平屋場合2階建てよりも広い敷地が必要になります。
また、1階は外部からの視線と同じ高さですから外構で視線を遮断する必要があります。
この点からもある程度広い敷地が必要になります。
防犯面でもすべて1階に部屋がありますので、配慮する必要があります。
2.水害で床上浸水したら避難する場所がない
洪水等の水害の時の床上浸水。平屋の場合2階にものを移すこともできませんし、避難もできません。
平屋に限らず、土地を探す際は、ハザードマップを参考に安全な土地に建築することです。
3.中心部は採光がとりにくく風通しも悪くなりがち
平屋で部屋数が多くなると、間取りにもよりますが外に接しない部屋の採光が難しくなります。部屋数が増えることで壁面が多くなり風通しが悪くなりがちです。そこで建物をコの字 にし中庭などのスペースを設けるなどプランの工夫をすることでそれらの問題を解消することができます。
4.二階建てに比べ建築費が高い
2階建てに比べて基礎工事、屋根工事の面積が多くなるため割高になります。
平屋の場合足場は少なく、設備工事費も抑えることはできますが、坪単価にすると2階建てに比べて高くなることが多いようです。
最近のお客様は若い世代でも平屋を希望する人が多いように思われます。
しかし、平屋か2階建かお迷いの方は多くいると思います。
メリットとデメリットを参考に将来を見据えて自分たちのライフスタイルを考慮してお考え下さい。
近年はデザイン性の高い平屋が多くなり昔のイメージが一新され平屋ブームが起きているのだた思います。