今日の一冊
このインパクトのある表紙、絵はナンシー・キーファー、文はレベッカブラウン作の「かつらの合っていない女」という本です。
この本、柴田元幸氏が訳をされています。
柴田氏は最近だとポール・オースターの「冬の日誌」などを訳されている米文学者であり、翻訳家の方です。
私が彼を知ったのは高校生の時。本屋でみつけたエドワード・ゴーリーの絵本にハマったのがきっかけです。
↑エドワード・ゴーリー著「優雅に叱責する自転車」
「かつらのあっていない女」にも表れていますが、柴田氏の訳はどこか軽快で、ユーモアがあるように感じます。
肝心の本の内容は、1枚の絵に対して対になる文があり、それが15枚分あります。
詩のような文で、スラスラと頭に入ってくるわけではありませんが、何かが脳にひっかかるかんじ。
帯の紹介文にもあるように、「いつまでも抜け出せなくなるような呪縛力のある一冊」です。
ちなみに私は、「誰も」という文が一等印象に残りました。
パラパラとページをめくって、開いたところから音読してみても面白いです。
ナンシー・キーファーの絵も、見ているだけで想像を掻き立てられるようなものばかりで、とても魅力的です。
この本は、きっと読む人によって印象が変わってくるのではないでしょうか。
興味のある方は是非読んで、感想を教えてくださいね。